『インスマウスの影』を読んでみた
- 作者: H・P・ラヴクラフト,大西尹明
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1974/12/13
- メディア: 文庫
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ちょっと間が空いてしまった。最近は何かと時間がない…。
梅雨なのに雨が降らない。関東は早くも水不足で、10%の取水制限を行うとか。やだなあ…。
雨も降らず、気温も高い昨今、そうだ、涼しくなろう! と、ホラーを読んでみることにしました。というのはまあこじつけで、前々から読みたかったところ、運良く手に入ったので読んでみました。
クトゥルフ神話は大好きです。出会いは…多分デジ●ンじゃないかな。一話だけ、妙におどろおどろしい話があって、元ネタを調べたら…ということがあった。
前述のベセスダさんもクトゥルフは好きなようで、毎作品一個はその要素を入れているようだ。私も、モグリでいるわけにもいかないと、近所の図書館を練り歩いていくつか読んだことはあるけど、多分一番有名な『インスマウスの影』は、あいにく読んだことがなかった。
で、感想。とりあえず、文章が冗長!w
「それこそ、ごく公平に考えてみさえすれば、動かしがたい恐怖をもたらすに違いないあることを、いま明らかにそれは暗示していた。」とか。これは良い方。村上春樹もなかなかくどい書き方するなあと思うけど、これはまた別種だなと。
とはいえ、一次創作二次創作に限らず、今やいろんな作品の元ネタにされる古典的ホラー。随所に「あ、これ〇〇でみたわ」な既視感が楽しかった。最終的には、主人公もまたインスマウスという町に「呼ばれて」還っていくというオチは、この町の真の怖さ的なものを表してるようで好きです。一番怖いのは、あの蛙か魚みたいな連中の外見でも、奇妙な宝でもなく、連中の体に刻まれた本能、みたいな。
あと、ラブクラフトは、魚が嫌いだったみたいだけど、この小説からは、その嫌悪感も十二分に感じることができる。魚っぽい外見のインスマウスの住民の外見について、しつこいくらいに何度も描写してくる。私は魚大好物ですけどね。最近外で食べた、タラとハーブのレモンクリームパスタなんて絶品でしたけどね。肉は体調悪い時に食べると気持ち悪くなるんだよなあ。
それと、一個だけどうしても気になってしまった点。夜中にホテルの部屋へ住民たちが押し寄せてきて籠城するシーン。主人公が窓から逃げるために、ベッドをドア前まで動かして時間稼ぎをするんだけど、住民たち、非力すぎない?
確かに主人公はまだ若い男性のようだけど、住民は何人も束になって来てるわけで。私はドア前にバリケードなんて作ったことないけど(まあ当然か)、そんなものなの?
誰かわかる人がいらしたら、ご連絡いただけると嬉しいです。