読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ぐだぐだだらだら書くブログ

小説の感想から思いついたことまでだらっと書いていくブログ

たまには感想でも上げんとね

エーブリエタースたんが倒せない。何でや! アメンドーズさんとか再誕者たんは普通に初見で殺ったのに! あれか、うちの狩人が脳筋だからか! もう雷光ヤスリがないよ!

 

はい、こんな感じで家に帰れば狩りに出る日々です。最近は、ゲーム内よりもリアルが高啓蒙状態で、割と発狂寸前です。そんなに忙しいわけでもないけど、身体の疲れが不思議と取れない。いびきでもかいてるのだろうか? ちょっと寝てる時の音を録音できるアプリとか探してみよう。

 

相変わらず、本はといえば青空文庫ばかりです。最近の何たら賞を取ったみたいなのより、現実をがっつりと忘れられそうな昔の小説の方が楽しい。そんでやっぱり、太宰治の駆け込み訴えは良いなあと思います。そして何より吃驚したのは、あれの元原稿は当時の奥様の口述筆記で、尚かつ太宰氏は淀みなくあの言葉を詠いあげたらしいとの逸話。やっぱ天才だよあの人、残念ながら、芥川賞は貰えなかったけども…。以下、いつもながらネタバレありですのでご注意。あと、宗教ネタが絡むので、特にキリスト教を熱心に信じられてる方もご注意ください。私は無神論者です。

 

 

 

 

 

 

実にいろんな読み方ができるのでしょうが、ユダが主人に抱いたあの感情は何なのでしょう。冷やかし半分、穿った見方をするなら、ユダはそっちの人ということになりますが、本当にそうなのか。私は「そういう感情もなくはないけど、恋とか愛とかいう前に、"プラトニックな独占欲"」なんだろうなあと思います。いや、違うな、承認欲求の方が近い気もする。

 

ユダは、本人が言うには貧しい商人で、実家も職も捨てて主人についてきたとのこと。そして、性愛的なものからは離れ、主人の奇跡の手伝いのため、会計係として、ある種の偽装に心を砕いたとも言っている。にもかかわらず、主人は彼をなんら顧みない。ちゃんと二人で話したのは一度きり、とても短い時間で、しかも自分の言葉は拒否された(と、少なくとも本人は思っている)。

 

ここまで読んで、ユダという人は、とても一途で真面目で、誰かのために一生懸命になれるんだなあ、と思った。でも、こういう人ほど、心の底から誰かに認められたいという気持ちが強いのかもしれない。そして、彼は自分の主人に認められたい。優しい言葉をかけてほしい…ポロポロ泣きながら「旦那様」に訴える姿は何とも哀れだ。ところで、この「旦那様」、誰なんでしょうね? まあ新約聖書の通りなら、おおかた役人とかかなーと思うのですが。お役人も吃驚したことだろうなあ。34だかの大の大人の男が半狂乱で駆け込んできて、私は主人を愛してる! だから自分の手で殺してあげる! ええっ、でも駄目だ! とか捲したてるわけですから。私なら、多分びびってどうにか帰しちゃうだろうなあ…。どうみてもまともじゃないし、すぐにご案内しますとか言われても信じられないわ…。

 

この小説は、最後の最後でこの「駆け込み訴え」をしている人物の名前が出て、そこで終わるわけですが、この先の主人の運命は、新約聖書と変わらないのでしょう。ユダは彼に接吻して役人に知らせ、役人に捕縛された主人は磔刑に処される。そして、イスカリオテのユダは、「黄色い衣をまとった裏切り者」として、後々まで語られる。キリスト教圏では、このユダの衣の色から、黄色に良いイメージを持っていないそうですね。そういえば、クトゥルフ神話体系に出てくるハスターも、別名は黄衣の王だったなあ。

閑話休題

 

最後の方に出てくる、「夜中にもかかわらずうるさく囀る小鳥」は、他の方々も書いてますが、やっぱりユダの心の声なのでしょうね。最後の最後まで、彼は葛藤している。この世で最も愛おしい主人を殺したくない。でもあの人は自分の気持ちを踏みにじった。許せない、でも好き! そんなユダは、それでもようやっと決意します。「そうだ、私は商人なのだっけ」この言葉とともに、通報の報酬としての銀貨を受け取ります。こうやって、ある意味自分に言い訳しながら、主人を売ったユダの心中はいかほどでしょうか。

その後のユダの運命はというと、色々あるようですが、首を吊って自殺したり、銀貨で買った土地に落下して死んだりと、割と悲惨な描かれ方をしています。でも、この人が主人を告発しなかったら? 今頃、キリスト教ってあったのでしょうか。あの劇的な最期もあって、キリスト教は現代まで残ったのではないのでしょうか。後はお弟子さんたちの頑張りかな。どっちにしても、彼一人の功績ではないと思うのです。

 

さーて長い長い。書いてる私もだるい。ので、この辺にしておきます。とりあえず、私がこの小説をすごく好きなことだけは伝えられたんじゃないかと思います。ふとした時に、何度となく読み返したくなる逸品です。

青空文庫には、他にもたくさんの太宰氏の作品があります。そういえばタイトルだけ知ってるわってのも多いと思うので、皆様もぜひお試しあれ。あ、ちなみに私まわし者じゃないんで。一応言っておきます。

 

青空文庫って、ボランティアの方々のお力で残ってるんだった…まわし者もクソもないわ…。